2019年7月3日水曜日

沙羅双樹

先日妙心寺内にある沙羅双樹の寺といわれている「東林院」で6月15日(土)から6月30日(日)まで特別公開された沙羅の庭を観賞してきました。


(東林院)


沙羅双樹はフタバガキ科の常緑高木で、樹高は30mほどに生長します。
仏教では「無憂樹(むゆうじゅ)」、「印度菩提樹」と並んで三大聖木のひとつで、二本の沙羅の木の下でお釈迦さまが入定されたことから「沙羅双樹」と呼ばれているそうです。この木は寒さに弱く、日本では温室でしか見ることができないそうです。

では、この東林院の「沙羅双樹」は何かといういうと、<夏椿>とのことです。
朝に咲き夕方には散りゆく”一日花”である夏椿のはかなさが人の世の無常を象徴し、お釈迦様の教えに通じるものがあるため「沙羅双樹」として代用されているのでしょうか。
ここでは1時間に1回住職の講話を聴くことができ、のんびりと鑑賞していたら2回も聴いてしまいました。




(沙羅双樹(夏椿)とその花)
※雨でかなり花が散ってしまっていました。


ここの入場料はお抹茶付きで、沙羅の花をイメージした生菓子を美味しくいただきました。(精進料理付きもあります。)





ところで、以下の写真の木ですが、庭の中央に植えられているので最初この木が沙羅双樹だと思っていました。が、実はこの木は「モッコク」だそうです。
沙羅双樹はこの木の右側と後ろに植えられています。





「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす・・・」と平家物語にうたわれている沙羅双樹の花を是非今度観賞してみてください。

この時期はあじさいや蓮などの花々が観賞できる季節です。
京都にお越しの際は、京都香務所にもお立ち寄りください。


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